参加者数 19名(定員15名/126%)
未来学校3年目となる今年は、定員15名を超えて19名の応募があり、学校や家庭ではなく、当館でしか体験できないことへの需要が高まっていることが伺えた。
活動内容は、自分だけの人形を作り、片手使いの人形操作の基本を教わったうえで、グループに分かれて自由創作を行った。人形を作る過程では、低学年の子どもたちも針と糸を使って自分で人形を縫うなどの「暮らし体験」を行った。また、様々な道具や材料を、声を掛け、譲り合って使い、必要な時には互いに助け合ったり、懸命に創作を進めるなど「協調性」や「思いやり」などが育つ場ともなった。人形操作・創作では、自分の身体や人形の動きを観察、客観視したり、チームやペアでディスカッションしながらブラッシュアップを重ねたりする中で、自ら気付く、考えることや、様々な考えを持った他の人たちから学ぶといった「芸術体験」を行った。
また、昨年までの参加者で中学生になった子どももOBとして参加しており、「先輩」として積極的にスタッフのサポートをしたり、新たに劇場の照明や技術面に興味を持ったりと、次の段階に進んでいるように思えた。最終日には、家族や地域の人など38名の観客を前に、人形操作のエチュードやグループに分かれて創作した人形劇の成果発表を行った。その後観客にもエチュードを体験してもらい、人形劇の奥深さを体感してもらうことで、子どもたちの成長に気づいてもらえた。
最後にひとりひとりに木製の修了証を手渡した。それぞれの課題や役割を子どもたち自らが見つけ、感じ、深めることのできた未来学校だった。