お米から果物など幅広い農産物に用いられ、シロアリ駆除剤や家庭用殺虫剤として身近な暮らしにも入り込んでいる浸透性殺虫剤(ネオニコチノイドおよび類似の作用を持つ化学物質)――。近年の急速な研究の進展により、環境中での持続的な慢性曝露による無脊椎動物への時間累積的毒性や、食物連鎖を通じた漁業への脅威などが明らかになりつつあります。世界の科学者コミュニティからは、生態系と生物多様性全体を脅かすことへの警鐘が鳴らされるだけでなく、ヒトの母体から胎児への移行や発達神経毒性を示す研究成果も蓄積されつつあります。
本助成は、予防原則を踏まえて、製薬メーカーの意向や現行の行政判断に左右されない独立の立場からネオニコチノイド系化学物質の影響を検証する「調査・研究」活動、浸透性殺虫剤の問題点や最新の研究成果を広く共有する「広報・社会訴求」活動、浸透性殺虫剤を使わないサプライチェーンの確立をめざす「市場“緑化”」活動、国や地方の立法・行政機関に汚染実態調査や規制強化を促す「政策提言」活動を支援します。国の農薬再評価とオーガニック推進が進むいま、確実な規制強化へつながる成果を期待しています。
【応募資格】
ネオニコチノイド系農薬(およびフィプロニル)に関する問題提起や、使用の削減ない し中止に取り組む個人および団体(ボランティアグループ、NPO/NGO、公益法人、研究機関、生 産者など。地域、法人格、活動実績は不問)
なお、これまでにabtの助成を利用した個人・団体については、助成回数の累計上限を5回までとします。最後の助成終了時から10年を経過した個人・団体については、再度の申請が可能です。申請資格の有無について、詳しくは事務局までお問い合わせください。
【助成対象期間】
2025年4月1日(火)~2026年3月31日(火)
【応募締切】
2025年2月10日(月)
【助成対象活動】
以下の分野で企画を募集します。
・「調査・研究」分野
・「広報・社会訴求」分野
・「市場“緑化”」分野
・「政策提言」分野
【助成金額】
・1 企画あたりの助成額上限100 万円
・2分野以上にまたがる案件は、1分野を超えるごとに1分野あたり50万円を加算した額を助成上限とします。
(例:2分野にまたがる場合の助成上限は150万円)
【応募方法】
募集要項を参照のうえ、申請用紙に必要事項を記入し、メール添付で公募事務局まで申請してください。
募集要項、申請に必要な書類(申請書書式、申請書記入の手引き)は、
ホームページからダウンロードできます。
【送付先・問い合わせ先】
一般社団法人 アクト・ビヨンド・トラスト 助成係
〒150-0044 東京都渋谷区円山町 5-5 Navi 渋谷Ⅴ 3F
ネオニコチノイド系農薬問題プログラム公募担当
TEL 070-6551-9266 (平日 10時~19時)
E-mail grant@actbeyondtrust.org