【日時】9月26日(金)18時30分〜20時30分
【場所】松江市市民活動センター 505研修室
〒690-0061 松江市白潟本町43番地 STICビル
テーマは硬派ですが、お菓子とおいしいお茶・コーヒー(求むカンパ)を喫しながら、わいわいと話す会です。
奥出雲の里山的自然に興味がある方、環境倫理や環境社会学についてちょっと勉強したい方、かっぽ酒を奥出雲の山にかかる月を眺めながら楽しみたい方、民芸竹細工に興味がある方……などなど、どんな方でもお楽しみいただけるようには、努力しますが、基本的には以下。
コーディネート兼講師はNPO法人さくらおろち事務局の面代真樹です。
1)「柳田民俗学のフィロソフィー」鳥越皓之(東京大学出版会)を読む
〜"環境民俗学"については、野本寛一の「生態民俗学」、それを批判した篠原徹の「民俗自然誌」をふまえながらも、嚆矢として鳥越皓之の概念規定と分析を基軸におきます。鳥越氏は、前滋賀県知事・嘉田由紀子とともに琵琶湖畔での研究、実践で知られる「生活環境主義」を打ち立てていることで知られています。
たとえば生活世界と遊離した児童らによる「川の調査活動」はやめよう、パックテストはやめようという提言(嘉田由紀子による)。水のきれい・きたないをBOD、CODの数値ではかる。そのような科学的言語体系を、日常の生活世界の中にどんどん行政や科学者が落とし込んでいく。
→そこで何が失われ、壊れていくかについて、無自覚すぎやしませんか、皆さんということです。
「生活環境主義」のもとで行われる研究は、研究者のためではなく、居住者の生活の問題を解決するためです。まさに柳田民俗学が希求していた主義であり、民俗学がとらえている「自然」は、現在主流であるエコロジー論的な自然感とは異なることを、読み解きながら明らかにしていきます。
それは、あわせて環境倫理思想を問い直すことでもあります。
自然保護というときに国立公園などが典型ですが、指定区域をぐるっと囲んでそのエリアへの人間の干渉を制限、排除しようとするのがオーソドクスだと思われています。このやり方はアメリカ発のアメリカでしか通用しない方法であることを、日本ではあまりに無自覚です。広大な未開拓地を擁するアメリカの自然はほんとうに手つかずの自然です。一方日本のそれ、アジアのそれはまったく違う。人がかかわってきての自然です。「里山」という言葉に矮小化されていますが、里山だけに限りませんです。
抗する思想の拠り所は、柳田国男が民俗学とともにたどった日本近代化の過程とそこで希求したことの中からまずはすいくとってみよう……という会としたいです。
2)奥出雲竹取りフィールドレポート
竹薮化した山ひとつぶんの竹林を伐倒していこうと計画しています。その背景、目論見、周辺の自然環境などを写真や地図を提示しながら、検討していきます。
3)「タケヤネの里」から…1月25日に上映するドキュメンタリー映画の予告、予習編です。
詳細未定
【参加費】無料。※飲み物・軽食・お菓子代としてカンパいただければ幸いです。
【申込み・お問合せ】
参加するにぽちっといれていただけると、準備の都合上たすかります。
お問合せはメッセージか下記まで。
このセミナーは「竹はなぜ放置されるのかーー斐伊川流域圏で考え、動くための連続環境セミナー」のひとつとして、しまね自然と環境財団平成26年度環境保全活動の助成を受けています。
NPO法人さくらおろち(担当:面代 オモジロ)
〒699-1342
島根県雲南市木次町平田779-1
tel&fax.0854−48−0729